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【ノルウェー】第10話:そして誰もいなくなった。

Updated: Jan 10, 2020

ついに第10話。 『ノルウェー珍道中』 いつも読んで下さり、ありがとうございます。

前回のお話はこちら 激混み、渋谷地帯の「プレイケストーレン」を諦め、 さっそうと「Bakken 10km →」の方へ。

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分かれ道のポイントは、まだ人が多い。 私の他に、バッケンへ向かう人が居ないか ちょっと様子を伺い一休み。



あれ? 1人も行かないなぁ。 到着予定は8~10時間後。 現在14時過ぎ。 全くゆっくりしている余裕はないので、 バッケンへ向かう道を歩き始めた。 急に道は獣道。

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苔や下草が生い茂り、 肩幅ぐらいの 細い道が森の奥に伸びて行く。 ノルウェーのトレッキングで大切なのが、 「赤いTマーク」を追うこと。 「赤丸」のこともある。 その印を辿れば、迷わない。

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30分ほど歩くと、 木の根っこがウネウネと地を這い 野生的な感じになってきた。 足元も、時折降る雨のせいか、 ドロドロとしている。 時たま、ズボッと足元が音を立てる。 楽しい。 これを楽しいと思える女子は どれぐらいいるだろう?w しかも1人で歩いてる。w 変態だね。 でもこの、大地と遊んでる感がたまらない。

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何時間か歩いたが、 1人もすれ違わない。 さっきの渋谷地帯がウソの様。 いくら歩いても、誰ともすれ違わない。 楽しんではいるが、たまに不安になる。 「何かあったら終わるな、こりゃ。」 だから何もない様に、 気をつけながら歩く。 と思ったら、 ズボッと泥にハマる。 鼻うたなんか歌ってるからだよぅ。 集中!集中ー! 時折見える、フィヨルドの絶景に ワクワクしながら足を進める。

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雨が少し降り始めた。 けれど、それとは全く関係なく 靴の中が洪水中。(さっき泥にはまったから。) 大体の道が、ドロドロの沼みたいな状態。 晴れて暑ければ、靴を脱いで歩ける。 でも、結構冷えるのと 早足なので危険なものを踏みかねない。 だから、洪水靴と一緒に歩く。 ジュポジュポ音が付いてくる。 30分おきに 靴下の水を絞る。 そんな事してるうちに、 かなりの距離を歩いた。 フィヨルドのトレッキングは さすがに氷河が作った地形なだけあり かなり険しい。 休憩も何度もしたし、 靴下ももう何度も絞った。 疲れて、ちょっとメゲテきたのか 足元の樹の根と草が、 一瞬トロルに見えたりする。w いやーやめてーw

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時間は20時ごろ。 それでも、まだ明るい。 テンションを上げるために 「あと何キロ」 という看板をそろそろ見たいなぁ。 すると現れた。 看板ではなく、 バッケンへ向かう一番の難関。 「the Wall of Death」!


なんじゃこりゃあああーー!

君は超えられるか!? 次回は 第11話「道なき道の先には。」 どうぞご期待ください♫





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